様々な真空技術が利用されているハイブリッドカー

真空ひばりの真空教室  Vol.19

はじめまして! 真空(まそら)ひばりです。
この教室で皆さんに「真空」のことをいろいろレクチャーしていきます。
私の名前「真空ひばり」は、ボイルの法則で知られる科学者、ロバート・ボイルが、真空中では音が伝わらないことを知るために「ひばり」を使って実験したという逸話をもとにつけられた名前です。よろしくネ♪

最先端の真空技術が利用されているハイブリッドカー

今回は、複数の動力源を持つ自動車である「ハイブリッドカー」についてのお話です。自動車のメカニズムは、エンジン部分はもちろんのこと、安全・信頼性のためのさまざまな高機能部品をはじめ、エレクトロニクス技術の集大成で成り立っていることは、みんなよく知っていると思いますが、ハイブリッドカーには、さらに高機能な電子部品が多数必要なんです。

そのため1台あたりの半導体使用量を換算すると、6インチサイズのウエハ、ほぼ1枚分を消費し、これはデスクトップパソコンの8倍の使用量と言われています。こうした重要な役割を担う電子部品製造に真空技術は欠かせないものとなっています。

ほとんどのユニットで利用されている真空技術

真空ひばり(まそらひばり)真空教室の講師を務める27歳。免許を持っているがほとんど運転しない。

ハイブリッドカーは、エンジンや回生ブレーキ、発電機、モーター、パワーコントロールユニット、電圧昇圧回路、バッテリーなどのユニットで構成されていますが、ほとんどのユニットで真空技術が利用されています。

たとえば、モーターには、軽量化・高出力化を実現するネオジウム磁石が使われていますが、その製造は、真空溶解炉や連続式水素処理炉、真空焼結炉などで行われます。また、パワーコントロールユニット内で50μmという極薄ウエハに複合機能を盛り込んだパワーICは、高温・割れ・たわみを解決した極薄ウエハ専用の薄膜装置でスパッタリングやイオン注入によってつくられています。

それから高電圧・高出力対応のコンデンサは、ハイブリッドカーに不可欠ですが、このフィルムコンデンサは、巻取式真空蒸着装置で製造されています。さらにハイブリッドカーのバッテリーには、エネルギー密度が大きく、高電圧・高出力のニッケル水素二次電池が利用されますが、その負極に使われる水素吸蔵合金は、真空熱処理炉で加工されているんです。このようにハイブリッドカーの部品製造には、最先端の真空技術が利用され、真空技術なくしてハイブリッドカーは存在しないといえます。

 

用語解説

回生ブレーキ

電動機を発電機として利用することによって、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して発電することができるブレーキ。

アルバックホームページ
メールマガジン登録はこちら