パッシェンの法則とは

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火花放電が起こる電圧に関する法則のこと。 気体中に強い電界を印加すると、やがて絶縁破壊に至り、火花放電が生じる。

平行な電極間で火花放電の生じる電圧V はガス圧と電極の間隔の積の関数で表せることができる。 V = f (p d )、p はガス圧 (Torr)、d は電極間の距離 (m)であり、『縦軸にV』、『横軸にP×d』をとった曲線をパッシェン曲線と呼ぶ。 火花電圧は最小となるp×dの値が存在する。その理由は、火花放電は、電子が気体分子と衝突し、気体を電離させることによって生じる。

低圧すぎると衝突が起こりにくくなり、逆に高圧すぎると電子が衝突までに充分加速されにくくなるため、p×dが大きくても小さくても火花電圧は大きくなるため、その中間が最低値となる。

圧力×電極間距離(Pa・m )パッシェンの法則

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