薄型液晶テレビと真空

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207 万個の画素を自在に制御する TFT 液晶テレビの高度技術

アルバックはプラズマテレビや液晶テレビなど、いず れの方式の FPD にも取り組んでいます。ここでは画像を 表示するための機能として最も重要な役割を担っている 液晶テレビの TFT 方式について紹介しましょう。
液晶テレビは、TFT アレイとカラーフィルタの 2 枚の ガラス板に分解されます。その 2 枚のガラス板を重ね合 わせ、5μm(0.005 ミリ)ほどの間に液晶が閉じ込め られています。TFT アレイは画素ごとに電圧を制御して、 その変化に応じて液晶の向きを変える役目をするもので す。液晶の向きによって光の遮断や透過量が調整され、そ こを通り抜けた光は、カラーフィルタに備えられている R(赤)、G(緑)、B(青)の 3 原色によって発色を促し、 画像として表示するのです。
TFT とは Thin Film Transistor の略で、直訳すると薄 膜トランジスタのこと。TFT は、RGB の 3 原色を 1 画 素として、3 原色それぞれにトランジスタ、透明導電膜、 配線を薄膜で形成し、一つひとつの画素の点灯を確実に 制御するわけです。ちなみにハイビジョン対応のワイド 形テレビの場合では総画素数は 207 万個。3 原色が 1 画素ですから、全部で約 600 万個もの超微細な TFT 素 子がガラス基板上に作り込まれているのです。その製造 工程は複雑を極めており、アルバックの真空装置がたい へん活躍しています。

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TFTLCD構造図全体
TFTアレイとカラーフィルタ(イメージ図)