アルバック研究開発座談会

一体化の先に見える“世界一”への挑戦と希望

司会:これから、そして未来のアルバックのあるべき姿について、皆さんの意見をお聞かせください。

超材研
超材料研究所 宜保 学

大橋:まずは、今現在の市場において価値の高い製品や技術を世に送り出すことが必要ですね。一方で、新しいことへの挑戦も不可欠です。ひとくちに研究開発と言ってもひとくくりにはできないと思いますが、それぞれバランスよく取り組んでいくことが大切だと思います。

長久保:私は、ロボットや人工知能などの成長市場に使われる部品の製造装置に携わりたいですね。ニッチトップのポジションを確立し、優秀な研究者たちが「ぜひアルバックで働きたい」と思えるような会社になっていくのが理想です。

宜保:現状、アルバックとしての研究開発力や技術力を使いきれていない部分が大きいと感じています。もっと共通化したり部門の枠を越えた連携を深めたりと、全社的にも掲げられている「一体化」の必要性を強く感じています。
その上で、アルバックの事業には世界一にかかわれるチャンスが多くあると思っています。最先端の技術や製品を作り出すには、装置だけでなく材料も不可欠です。アルバックの技術があるからこそ世界一の製品が作れるのだ、と胸を張って言えるようになることが私の夢です。

白:常に新たな挑戦をし続けること、組織の枠を超えたつながりを育むことによって、アルバック全体での結束をより強めていきたいですね。世界各地に研究開発拠点を持っていることは、アルバックならではの大いなる強みの一つです。韓国、アメリカ、台湾、中国と国外でも4カ所に拠点があるわけですが、これらはいずれもお客様が事業を展開している地域でもあります。世界各地のさまざまなニーズに対して迅速かつ的確に応えるためにも、この研究開発拠点をしっかりと活用し
ていかねばなりません。宜保さんが言われた通り、会社一丸となって「一体化」をさらに進め、これからの時代を勝ち抜くことが重要です。「Open R&D」戦略に基づき、多様性のある研究開発体制を確立していきたいと考えています。

視点を世界に向けて、ダイナミックな研究開発を

司会:最後に皆さんから次の世代を担う若者に向けてそれぞれメッセージをお願いします。

未来
未来技術研究所 長久保 準基

李:アルバックで働くメリットは、世界中の国々の方たちと一緒に働けるチャンスが多いことです。私自身出向によって来日していますし、部内でも海外勤務経験がある人が大勢います。自らのスキルを向上させることは会社の発展にもつながりますし、より大きなやりがいも感じられるでしょう。異なる文化や相手の立場を理解し、共感できる能力をさらに伸ばしていきたいと思います。

大橋:アルバックは性別や学歴に関係なく自由に仕事に挑戦できる環境があります。それは言い換えると、自分で考え、行動できる力が重要ということ。専門分野の知識や経験は日々の業務を通して必ず身につきます。積極的な挑戦意識を持つ集団でありたいです。

宜保:研究開発は、新たなものを生み出す仕事です。チャレンジ精神はもちろん、リスク分析などもしっかりとしていかねばなりません。その両面を持ち合わせていると、アルバックでも活躍できる領域が広がるのではないでしょうか。また、研究開発は些細なことがきっかけで新しい扉が開くこともあるので、遊び心も大切にしたいです。

長久保:研究開発を通して世の中に貢献したい、こんな製品を作りたいというビジョンを持っている人達が挑戦できる会社です。そして、切磋琢磨することを忘れずに、若い世代の方たちに夢を与えられるような研究開発の成果を出すことをめざしていきます。

司会:本日はありがとうございました。

司会進行
(株)アルバック 経営企画室 広報・IR室長
鈴木 憲明

座談会を終えて 白 忠烈

常務
常務執行役員 開発統括 白 忠烈

2015年度より、「Open R&D」というスローガンのもと、開発の一体化、技術の融合、選択と集中をより高度なものにするという方針を進めてまいりました。今後はますますアルバックグループ全体での結束を強め、さらに開発のスピードと成功率を上げるための管理システムの導入、開発と営業、製造部門の一体化、そして将来のアルバックの事業を支える柱となるような開発アイテムの発掘などにより、一体化の拡大と深化をめざしてまいります。
今回の座談会では、皆さんの研究開発に対する強い熱意を感じました。研究開発を成功させるためにはテーマの選択が非常に重要ですが、そのためには各部署から数多くの提案が上がってくる必要があります。今後、社内の若い研究者たちといろいろ話ができる機会を増やしていきたいと考えています。また、皆さんにはぜひグローバルな人材になっていただきたいと思います。今やアルバックの受注/売上の半分以上は海外が占めています。あと10年もすると海外の比率が70-80%になるかも知れません。できるだけ若いうちに海外を経験し、世界のお客様や研究者の方々と切磋琢磨していただきたいと思います。
若い研究者の皆さんの力に期待しています。

※ 役職・所属は座談会当時のものです。